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超薄膜スクラッチ試験機の測定例
膜表層から力を加え膜の破壊(はく離・削れ・潰れ等)を評価する超薄膜スクラッチ試験機を用い、ボンディングパッド部の荷重に対する強度を評価した測定例を紹介いたします。
※CSR2000型による測定Dataです。
ボンディングパッドの試験結果と測定傷の顕微鏡写真
半導体アッセンブリ工程におけるワイヤーボンディングでは、その接合強度を評価する方法としてシェアテストが一般的に用いられますが、ワイヤーとパッドの溶着強度を測定するには適したシェアテストも、パッド自体の強度測定を行うことは出来ません。(溶着強度がパッドよりも強い場合は、シェアテストにおいてもパッドが破壊する場合があります)
本測定では、ボンディングパッド自体の強度(察傷性)を評価することを目的とし、パッド表面を形状の異なる触針を用いてスクラッチ試験を行いました。
TiN(26.9nm)/W(86.9nm)/Al(421.1nm)/BASG(1600nm)/Si基板構造のボンディングパッド部に対し、R100ミクロンのダイヤモンド圧子を60秒間で300mN印加する条件でスクラッチ試験をしたところ、印加荷重が71mNに達したところで、測定グラフにノイズが発生し、測定傷に色の変化が発生しております。これは、TiNとWが同時に破壊しAl層が露出しており、本測定においては、TiNとWが破壊(はく離)され、Al層の露出という破壊様式にいたる臨界荷重値は71mNという結果が得られました。
測定条件
- 触針端形状:R100μm
- 荷重印加速度:300mN/60sec
- スクラッチ:5μm/s
- 振幅幅:80μm
臨界はく離荷重値(測定結果)
- 71mN
関連試験機
- シェアテスト等の各種ボンディング強度試験が可能なボンディングテスタ