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超薄膜スクラッチ試験機の測定例
硬質皮膜として、切削工具の表層コーティングとしても利用されるTiN膜を密着強度を評価する超薄膜スクラッチ試験機を用いて、はく離にいたる臨界はく離荷重値を評価した測定例を紹介いたします。
※CSR2000型による測定Dataです。
TiN膜(500nm)の密着力測定の試験結果と測定傷の顕微鏡写真
耐摩耗性に優れ切削工具のコーティングとして多く使用されていますTiN(窒化チタン)膜も、切削屑等によるピンポイントへの圧力集中等により、膜自体が剥がれてしまうといった現象も存在いたします。超薄膜スクラッチ試験機を用いTiN膜がはく離してしまう臨界荷重を求め、膜の密着強度を評価いたしました
TiN膜に対しR15ミクロンのダイヤモンド圧子を接触させ、荷重を増加させながら測定(スクラッチ)してゆきます。
左記の測定では、荷重が150.8mNに達すると出力Dataに顕著な変化点が発生し、これによりTiN膜の破壊を検出いたします。
尚、左の写真はその時の測定傷の顕微鏡写真で、膜の破壊が確認出来ます。(測定Dataと顕微鏡観察の相関は距離で行います)
測定条件
- 触針端形状:R15μm
- 荷重印加速度:300mN/60sec
- スクラッチ:10μm/s
臨界はく離荷重値(測定結果)
- 150.8mN
関連試験機
- 一定荷重で擦り続けることで発生する摩耗破壊を擦った回数で評価する摩擦摩耗試験機