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はんだのぬれ性試験機(総合機)
BGA実装における、ペーストとバンプの融合不良の発生を、個辺ボールに対しぬれ力で解析することで、ペースト・フラックス・バンプに対する要因解析及び、リフロープロファイル下での再接触タイミングの影響を評価いたします。
ぬれによる枕欠損(head in pillow)評価方法
BGAの実装接合プロセス

BGA実装では(@)はんだペースト上にはんだバンプが接触した状態で加熱を開始し、加熱によるはんだバンプ表面酸化が進行(A)、はんだペーストからフラックスがにじみ出て表面酸化を除去(B)、溶融したはんだペーストとはんだバンプが融合し結合といった過程をリフロー温度プロファイル下で行われます。
BGA接合不良(枕不良)発生プロセス

BGA実装時にパッケージの反りの影響で、はんだバンプとはんだペーストが離脱(A)すると、フラックスによる酸化除去(B)が行われず、その後部品沈みで再接触しても、フラックスの活性が消失しており、表面酸化の除去が行われず、はんだバンプとはんだペーストが融合することなく、枕不良(head-and-pillow・枕欠陥)が発生してしまいます。※はんだバンプの酸化状態やフラックスの活性度等により、離脱しなくとも同様に表面酸化を除去しきれずに、融合できない場合もあります。
枕不良測定方法

左のグラフは、温度プロファイル(赤線)に対し、本加熱後にはんだバンプを溶融したはんだペースト内に浸せきさせた際のバンプに働く垂直方向の力(青系)を時間軸に対し示したものです。予備加熱から本加熱までバンプとペーストは接触させずに加熱を行い、本加熱後に溶融したはんだ内に浸せきさせます。バンプ表面の酸化膜の影響で溶融はんだがバンプをはじくことで、バンプは上に持ちあげられ、酸化膜が除去され、溶融はんだがバンプにぬれると、バンプは溶融はんだによって下に引張られることとなります。
バンプに働く垂直方向の力(青系)のグラフでは、@のグラフがプラス側(下に引張られる力)であるのに対し、Bのグラフはマイナス側(上に持ち上げられる力)のまま推移しています。これは、Bのグラフではぬれが発生しなかったことを指し、枕不良の発生を示唆することとなります。又、Aのグラフは、プラス側に移行していることより、ぬれは発生しているが、@のグラフと比べ、時間軸の遅れ(A:ぬれるのに時間がかかる)と最大値の低下(B:メニスカスが鈍角である)が見られ、@よりもぬれにくいことがわかります。
※本試験方法は、SAT-5100型本体購入時に選択いただけるオプション品です。
(既にご使用いただいておりますSAT-5100型に本システムを追加することはできません)